差別をテーマとする絵本集;差別の原因とその心理、差別って何?

差別と差別問題に関する絵本集の目次の頁です。差別の本質とは何でしょう? 差別の原因とは? そして、その心理とは? どうすれば差別が無くなるのか?  誤解されることが多い差別問題を、絵本を利用し視覚に訴え易しく解説します。是非、学校の道徳、歴史、人権教育の教材としてもご利用ください。

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差別に関する絵本集

 差別をテーマとする絵本集です。それぞれの絵本は独立したものではありません。「差別」という多くの人に誤解された、大変に複雑な心理テーマを解きほぐすために、 ごく基本的な事象を描いた絵本に内容を追加していき、より複雑な心理テーマへ発展させるという表現手法を取っています。
 誤解・混乱を避けるために、順番にお読み頂きたくお願い致します。


はじめに;差別を取り上げる前に

 差別について取り上げる前に、確認しておきたいことがあります。 確認しておきたいこととは、差別を理解するために必要不可欠だと筆者が考える次の4点です。この4点について以下3本の絵本で描きます。



テニスと鉛筆
絵本「テニスと鉛筆」へ
人は認識に従って行動します。
むろん間違えることも…
水と洗剤
絵本「水と洗剤」へ
認識を間違えたら損ですね
優しい誘拐犯
絵本「優しい誘拐犯」へ
人によって認識は異なるものです



差別って何だろう?

 ここで初めて「差別とは何か(=差別の本質)」について、考えます。
 大変にややこしい話で恐縮なのですが、差別の本質をきちんと理解するためには、同時に複数の異なる視点を持つ必要があるのです。 以下、そのために4つの絵本を用意しました。
 4つの絵本はそれぞれバラバラなものではなく、多くの設定が共通します。 それぞれの絵本で、共通する設定の一部分を置き換えていますので、その結果ストーリーがどう変化するか、お比べ頂きたいのです。 そのストーリーの比較が、「同時に複数の異なる視点を持つ」こととなります。 そして複数の異なる視点をお持ちいただければ、「差別とはそもそも何なのか」が自然に浮き彫りになってくるかと存じます。



悪い善い人-1
絵本「悪い善い人-1」へ
それって不当な差別?
悪い善い人-2
絵本「悪い善い人-2」へ
それってモラルの崩壊?
悪い善い人-3
絵本「悪い善い人-3」へ
彼は常習的な犯罪者?
悪い善い人-4
絵本「悪い善い人-4」へ
信頼できる有能な人?



差別を生むもの(=認識を歪めるもの)

 ここまで、人が(差別を含めて)実際には望んでいないことを自らして、結果的に損をしてしまう心理をご紹介してきました。 その原因は、認識を間違えることに有りました。
 ・・・ではそもそも人はなぜ認識を間違えてしまうのでしょう?
 言うまでも無くその原因は多岐にわたります。 愛の錯覚、善悪の錯覚、まぶしすぎる理想、理解力の不足、偏見、教育、視点など、様々な角度からいくらでも考えていくことが出来るでしょう。

 実は認識を間違えてしまう原因というのは、この平和の絵本全体に流れるテーマに他なりません。 ですからなぜ差別が生まれるのか(=他者への認識を間違えるのか)にご関心がある方は、ぜひ本サイトの他の絵本や 平和の絵本の理論書「善悪という怪物」もご覧になっていただければと思います。

 以下、「差別を生む原因(=認識を歪める原因)」に関する3本の絵本です。



宇宙の異教徒
絵本「宇宙の異教徒」へ
教育によっても差別は生まれます
不安な初対面
絵本「不安な初対面」へ
初対面の心理から差別の原因を考えます
見ず知らず
絵本「見ず知らず」へ
見知らぬ人への心理と差別を考えます



差別の固定化(=歪んだ認識の修正を阻むもの)

 不完全な存在である人は、好むと好まざるとに関わらず認識を間違えることがありますが、 その間違いは、その対象物への知識や理解を深めていく過程で自然に修正されて行くものです。 他者への認識の間違い(=他者への誤解)もまた同じです。
 しかしながら、何らかの理由で間違った認識が修正されにくいこともあるのです。 その場合は不幸なことに、他者への間違った認識が固定化し、結果的に差別もまた続くこととなるでしょう。

 認識を間違える原因が様々であるのと同様に、間違った認識が固定化する原因にも様々なものが存在します。 その全てを網羅することはできませんが、思いつくものをいくつかご紹介いたします。

差別は悪!?
絵本「差別は悪!?」へ
善悪の錯覚は差別を固定化するでしょう
再生産中
絵本「再生産中」へ
差別を再生産していれば差別は無くなりません
素直になれない
絵本「素直になれない」へ
善悪の恐怖は認識の修正を難しくします
無理が通れば
絵本「無理が通れば」へ
無理が通れば道理引っ込むという諺がありますが…
差別と現実逃避
絵本「差別と現実逃避」へ
人が猿に見える妄想の心理です



差別への工夫(=自ら認識を歪めようとする工夫・動機)

 妄想を信じて現実逃避を続けるということは、決して簡単なことではありません。 逆説的なものの言い方になりますが、そこには様々な工夫/歪み/無理が必要です。 そのための動機も必要です。 人がどれほど切羽詰まって、妄想を作り、認識を歪め、現実逃避を続けようとするのか。 つまり、結果的に差別を助長しようとしてしまうのか。・・・そんな悲しい工夫・動機について考えます。

 ラストの「山は見えない」では、人種差別の成立から解消までを物語形式で描きます。 一度固定化された差別を打ち破ることが当事者たちにとってどれほど難しいことなのか、思いをはせて頂ければ幸いです。

追い詰められて
絵本「追い詰められて」へ
妄想を作り差別をする動機を考えました
悪夢からの逃走
絵本「悪夢からの逃走」へ
多様な人種差別の心理、原因を考えます
山は見えない
絵本「山は見えない」へ
人種差別の成立から解消までを描く長編絵本



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