☆オムニバス絵本「失敗しつづける方法」は、それぞれ同じ(もしくは類似の)ストーリーを持つ、下表の複数の絵本集から出来ています。
☆読む順番は決まっていませんが、ご関心が薄いテーマから強いテーマへ向けてお読みいただければ(盛り上がるかと思いますので)ありがたいです。
泥棒(どろぼう)を減(へ)らさない方法(ほうほう)
窃盗犯の再犯といった社会問題をテーマとした絵本です。他の絵本と同様に逆説的な題名です。 |
受験(じゅけん)に失敗(しっぱい)する方法(ほうほう)
この絵本は学生さんはじめ、保護者や先生の方へお読みいただくことを意識しています。 イジメや家庭内暴力についても、簡単に触れています。 |
| 以下の絵本は、少し大人向きです。振り仮名も振っていません。 | |
禁煙に失敗し続ける方法
禁煙に悩んだ経験がある方には、是非、ご覧頂きたく存じます。 |
禁酒に失敗し続ける方法
お酒の問題で悩んだ経験がある方には、是非、ご覧頂きたく存じます。 |
麻薬中毒を続ける方法
麻薬中毒がテーマです。この題名も逆説的につけているもので、麻薬使用を奨励するものでは有りません。 |
犯罪を減らさない方法
犯罪の原因、裁判制度、犯罪予防といったことをテーマとしています。 |
〔解説〕オムニバス絵本「失敗しつづける方法」について
「悪を責め(罰し)さえすれば、それで良いんだ」という思い込み(=錯覚)が、多くの人々の深層心理に存在していることは、
問題が生じた場合(個人の失敗でも犯罪でも戦争でも)に、極めて容易に、観察・推論することが出来ます。
この錯覚は、個人の生活の隅々へ影響し、また様々な社会問題の解決を難しいものとしているようです。
むろん、責めること/罰が持つ抑制効果というものは存在しています。 つまり、責められたくない/罰が怖い故に、やらない(あるいは、逆に強制してやらせるということもあるでしょう)、という場合です。 ・・・その抑制効果(強制効果)は決して弱いものではありません。 弱いものではありませんが、しかしながら同時に、それは万能ではなく、強い副作用も存在しています。
罰という抑制効果(強制効果)が、期待した効果を上げられない場合/副作用を生じる場合を、思いつくままに簡単に箇条書きしてみましょう。
- 倫理・価値基準がそもそも違う。
- 罰という攻撃の結果、もともと味方・仲間であった人々(少なくとも敵ではなかった人々)が、明確な敵へと変化してしまう。
- ルールを知らない。ルールへの理解が違う。ルールを認めていない。
- 相手の方が強くて、罰する事が出来ない。(相手が自分よりも強い場合は、いくらでも存在します。肉体的に相手が強い。武器を持っている。上司。権力者。超大国など。この事実は力への信仰を生む原因にもなるでしょう。)
- 法・ルールの目をくぐる能力を持つ。あるいは自分にその能力があると信じる。完全犯罪や証拠不十分など。
- 罰する相手を取り違える。(誤認逮捕。冤罪事件。テロと無関係な国への爆撃など)
- 罰への反発・挑戦で、かえって誘引効果を持つ (自由や独立への戦い。思春期の反抗期。罰があることで、度胸試しなど、挑戦したくなることもあるのです。)
- 罰せられる可能性に目を閉じる。あるいは罰を恐れない。(想像力の欠如。もしくは、現実逃避。一か八かのギャンブルなど)
- 自分を罰したい。罰を受けたい。(自分を悪だと思い、自分を罰したい。社会よりも、刑務所の居心地が良い場合も。あるいは、「お母さんの気を引きたい」などといった心理もあれば、自殺したいが、自分では自殺できないので、死刑になりたいという事例もあるでしょう。)
- 罰の犠牲者(=罰せられる人)の増加。それにともなう恐怖、憎しみ、不信の増大。
このように、罰することの抑制効果には、大きな限界があります。 限界がある抑制効果をもし万能であると思ったなら、―それは錯覚であり、妄想であり、現実逃避です。 錯覚に逃避することは出来ますが、いくら逃避しても、現実を望む方向に変えることはできません。
こうして、多くの悲劇が、手付かずで存在を続けます。失敗が繰り返されます。
ここでは、それぞれ違う状況でありながら、類似のストーリーを持つオムニバス絵本集を利用して、異なる局面の同一の心理/錯覚 ―この錯覚は、「八つ当たりの心理」とも言えるでしょう―の姿を浮き彫りに出来ればと考えています。
なお逆に、責めること/罰することを悪だとし、どんな場合でも、その抑制効果を認めなければ、―それも同じく錯覚でしょう。
例えば、先生の体罰で、立ち直る子供も、確かに存在するのです。
善悪という大雑把な2分類の危険について、思いを馳せていただければ幸いです。
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関連テーマの絵本 |
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このオムニバス絵本の中で、人々は延々と失敗を繰り返します。
いわば錯覚によって、永遠に続く葛藤の中に閉じ込められているのです。 絵本「終わりの無い物語」のテーマも、錯覚を原因とする、永遠に続く葛藤―憎しみの連鎖―です。 |
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絵本「僕らは特別」のテーマも、錯覚を原因とする、永遠に続く葛藤―苛めと被害者意識―です。
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上記箇条書きの中の「相手の方が強くて、罰することが出来ない」に関しては、絵本「悪と罰」をご参照下さい。
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上記箇条書きの中の「罰の犠牲者(=罰せられる人)の増加」に関しては、絵本「ある星の飲酒運転」をご参照下さい。
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