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ロゴ。地獄の恐怖から争いが生まれる心理分析がテーマです。 正義の味方です。
とうごう じゅん

〔ふりがな〕
よいこに ならなきゃ!      とうごう じゅん

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《解説》地獄の恐怖と善悪『良い子にならなきゃ』-絵本の心理学

 この絵本では、地獄の恐怖が、善悪の錯覚とあいまって、いかに人間を凶暴化させるか、その心理の流れを描いています。 (描いているのは、心理だけです。地獄の有無そのものを問題にしている訳では全くありません)

 地獄に限らず恐怖は、人を支配し、コントロールするために大変に有効な手段です。
 動機付けとして考えた場合、恐怖には、他の感情とは比較にならないほどの即効性/確実性があるのです。―例えば、銃を突きつけられた銀行員が、初対面の強盗に大金を渡すのは、強い恐怖で動機付けされたからに他なりません。

 しかしながら、恐怖から「愛」が生まれることは有りません。恐怖から生まれるのは、憎しみであり(いかに愛を装っても)、抑圧であり、闘争です。 人が、「動機付けとして恐怖を利用する」という心の癖を保持する限り、自分自身の心にも、社会にも、地球にも、愛、平安、信頼、調和、平和、…つまりは和を達成することは出来ません。

 恐怖への信仰によって;

●個人の心の葛藤/心の悩みは永遠に続きます。
●人と人との葛藤、例えば、広義の「いじめ」も永遠に続きます。
●恐怖の源、軍備は永遠に拡張されます。核兵器も、もっともっと恐ろしい物となります。
●テロ(もともと恐怖という意味ですね)や戦争も、永遠に繰り返されます。恒久的な平和が世界に達成されることは有り得ません。

 (地獄の)恐怖への信仰/信頼は、善悪の錯覚と有機的に結合し、一つの大きな世界観/文化/コンプレックス(複合体)となって、21世紀初頭現在でも、多くの人類を苦しめ続けています。



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 ちなみに、この絵本は東郷が生まれて初めて書いた絵本です。
 今から14〜5年前、「善悪中毒」3部作の元となった原稿を執筆しながら、この本を読む人はそう多くはないだろうなあ、と感じていました。
 「これほど恐ろしい善悪という言葉、錯覚。これを放置している限り、人々は互いに争い合う。今、執筆中のこの本だけでは、人々に善悪の危険を訴えるにはあまりにも不足だ。 いったいどうすればこの危険を世界の人々に知ってもらえるのだろう?」
 そう、ずっと考え続けたのです。

 そして自分が言いたいことを、出来るだけ単純化してみました。その結果、生まれたのが、 「目を開けて」というメッセージと、この「良い子にならなきゃ」という絵本です。 ですので、この絵本を書いている時は、この絵本1本で終わりぐらいのつもりだったのです。 今、読み返しますと、セリフは長すぎますし絵も恐ろしく稚拙ですが(この絵本を描くまで、絵を描くという趣味は無かったのです)、当時、大変に時間をかけ苦労して描いたものです。 ご笑読賜れれば幸いです。(2015年1月追記)



  

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絵本「良い子にならなきゃ」のPDFファイルです。

'Be Good!' - Psychology of fear, hell and good and evil