解説:「終わりの無い物語」―絵本で描く憎しみの連鎖の心理

「悪は憎まなければいけない」…そんな考え方(善悪の文化)は、むろん憎しみを生み出します。
悪を憎め」ですから。

そして、善悪の文化は、容易に、その憎しみを永続化させてしまいます。
つまり、憎しみの連鎖・暴力の連鎖が生まれ/続くのは、善悪の文化を前提とするなら、ほぼ必然であると考えられます。

もし延々と―場合によっては、百年、千年を超え―繰り返される悲劇に心を痛めて、憎しみの連鎖/暴力の連鎖を終わらせたいと願うなら、善悪の文化(善と悪で分離し、悪を憎むという考え方)そのものに、働きかけていく必要があるのではないでしょうか。

逆に言えば、善悪の文化を変えることで(世界に善悪の錯覚への気づきを広げて行くことで)、政治家・権力者に頼らなくても、暴力・軍事力に頼らなくても、我々の手で、つまりは草の根ベースの努力で、憎しみと暴力の連鎖に終止符を打てる可能性が有るのではないでしょうか?

いうまでもなく、善悪の錯覚への気づきを広げることだけで、世界に蔓延する暴力と憎しみの連鎖が止まるのかどうか、筆者にも誰にも保証することなど出来ません。

しかしながら、まだ誰もこの気づき(善悪の錯覚の恐ろしさへの気づき)を世界へ広げてはいないのです。憎しみが止まるかどうか、まだ、誰もこの方法を試してはいないのです

…そして、憎しみの連鎖を止めるために、善悪の錯覚への気づきを世界に広げることは、少なくとも、試すだけの価値があることと、筆者は信じています。

―この絵本では、憎しみの連鎖が、善悪によってどう生まれ、どう永続化するのか、極限まで単純化しその心理を描いています。
世界で続く憎しみと暴力の連鎖を止めるために、我々に何か出来るのか、この絵本をそんな議論・御思索のキッカケとして頂ければ、望外の喜びです。








終わりのない物語
この絵本のテーマは、憎しみの連鎖の心理です。この渦は戦争や殺し合いが永遠に続く事を表現しています。
とうごう じゅん
〔ふりがな〕
おわりの ない ものがたり      とうごう じゅん
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