
罰は残酷を生む |
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東郷 潤 |
〔ふりがな〕 ばつは ざんこく を うむ とうごう じゅん |
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〔解説〕罰は残酷を生む
「なんて人類って、残酷なんだろう?」「人はどうしてここまで残忍になれるのだろう?」
あなたはそん疑問をお持ちになったことはないでしょうか?
あなたの発想はもしかすると、逆かも知れません。
つまり、もともと人類が残酷なわけではなく、努力と訓練によって、一所懸命残酷になっているのかも知れないということです。
もしそうなら、人類の残酷さは人類生来の欠点などではなく、訓練の賜物であり、人類の選択の結果と理解することができるでしょう。
ではなんで、残酷になるなどという選択をするのか? その理由の一つは、言うまでもなく善悪の錯覚です。
さて、ここまで本シリーズは、以下の罰の副作用を描いてきました。
●嘘 ●不信 ●暴力 ●絶望 ●緊張 ●萎縮 ●失敗 ●劣等感 ●上下関係の固定化 ●詐欺 ●殺人 ●再犯 ●見殺し
この絵本でさらに、●残酷 が加わります。人類がいかに深い錯覚の闇の中で、もがき苦しんて生きているのか、お考えいただければ幸いです。
絵本「罰は残酷を生む」は「罰と恐怖の絵本集」の1作品です。