
あく と ばつ ![]() |
![]() |
とうごう じゅん |
解説「悪と罰」;罪と罰と弱いものイジメ;;罰を巡る様々な心理
善悪について考えるとき、避けることが出来ないのは、やはり「罰」の問題です。 この絵本は、罰を巡る多くの問題の一つの側面を描くものです。
これまでも罰を巡る心理については、「平和の絵本集」の中で繰り返しテーマとして取り上げています。
例えば「悪人(罪人)は罰すべし」。 ・・・この考え方は、人類の深層心理に深く刻み込まれているかのように見えます。
それはあたかも条件反射のようにです(このテーマで「パブロフの犬;条件反射の心理?」を発表しています)。
人が人を罰するとき、もし何も考えることが無いままに単なる条件反射で行なっているのだとしたら、それは大きな問題でしょう。
また罰が与える恐怖は、人と人との争いを新たに引き起こす原因となることも容易に想像できます。 絵本「良い子にならなきゃ」では、そんな心理を描いています(地獄は「悪人への罰」だと考えられます)。 地獄の有無は別として、恐怖が支配する世界は随分と殺伐としたものとなるに違いありません。 それは少なくとも笑顔があふれる幸せな・楽しい世界では無いでしょう。
また厳罰化とイジメ・自殺の関連/心理については、「罰とイジメと自殺のロンド」にて取り上げています。
一つの絵本で描けるのは、ごく一部の側面に過ぎません。この絵本と併せて他の絵本集もご覧頂ければ幸いです。
⇒絵本「悪と罰」PDFファイル
⇒To the picture book; Evil and Punishment(英語版の絵本「悪と罰」)